平成19年度20年度の小学校教員に採用された82名のうち40人以上が点数水増しで合格していたというから恐れ入る。
逆に、合格していた人が、減点されて不合格にされたというから、今回の汚職は中途半端なことで終わらせる訳には行かない。
こんな悪質な不正は聞いたことがない。
しかも、それが教育の場で行われていたのだから、大分県の恥である。
以前から、コネがなければ合格できないという噂はあった。遅まきながらも、この腐敗にメスが入ったのだから、過去にさかのぼって徹底的にやるべきだ。
仲間内だけで利益をむさぼって恥とも思わないというのは、内部の馴れ合いを何とも思わなくなる体質が長い間に作られてきたということだ。
合格していたにもかかわらず、不合格にされた人たちが、2年間で40人以上もいる。
一体、この人たちをどうしてくれるのだ。
この人たちこそ、コネも金も使わなかった教員に相応しい人たちなのに。
(以下、大分合同新聞か一部引用)
合格者の半数加点 教員採用汚職事件
[2008年07月07日 09:18]
大分県の教員採用をめぐる汚職事件で、二〇〇七、〇八年度の小学校教員採用試験に合格した八十二人のうち、四十人以上が、点数を水増しして改ざんされた試験結果に基づき合格していたことが六日、関係者の話で分かった。逆に、実際は合格ラインに達していたほかの受験者が、点数を減点されて不合格になったケースもあるという。教職のいすをめぐる大規模な不正行為が、県教委上層部も含め組織的に繰り返された疑いが濃厚になった。
教員採用をめぐっては、以前から「コネとカネが物を言う」とのうわさが絶えず、関係者は「県教委の腐敗の実態を裏付けるもの。大分ではこれまで、口利きやわいろを介して相当数の教員が不正採用された可能性が高い」と指摘している。
関係者の話では、改ざんデータで合格したのは、〇七、〇八年度とも、全合格者の約半数かそれ以上という。収賄容疑で逮捕、起訴された県教委義務教育課参事、江藤勝由容疑者(52)らが、口利きを依頼された受験者の点数について、実際は合格ラインに届かなくても、一次、二次の各段階で加点したり、本来は合格するはずの受験者の点数を減点するなどの操作をしたらしい。
口利きの依頼は毎年、県教委関係者に多く寄せられるといい、依頼元は、教職者のほか、政治家などの”有力者”も含まれていたという。
「聞いた事ない規模」文科省
文部科学省教職員課は「ここまでの規模の不正合格があったとは、これまで聞いた事がない。組織的だったのか」とした上で「試験制度自体は全国であまり変わりはないので、運用に問題があったのではないか」と話している。
不正合格者の採用取り消しや、本来は合格するはずだったのに減点など試験結果の改ざんで不合格になった人への救済措置については「事実関係が明らかになってから、県教委で判断してもらう」としている。